丹後震災記念館
たんごしんさいきねんかん
丹後震災記念館前景
丹後震災記念館 府指定文化財

 昭和4年12月竣工。昭和2年3月7日に発生し丹後地方に甚大な被害をもたらした丹後大震災(北丹後地震)の記憶を後世に伝えるため建設された丹後震災記念館は、鉄筋コンクリート造、地上1階、地下2階の建物である。設計は京都府庁の旧本館にも携わった京都府技師一井九平(いちいくへい)氏である。彼は震災直後、復興のため、丹後地方に設置された京都府峰山出張所に技術職の責任者として赴任(当時59歳)した。
 建物正面にはポーチが設けられ、ポーチと2階の窓にアーチを用いたシンプルな造りが特徴的である。震災直後の建築であり鉄筋コンクリート造を採用し、窓の開口を極力小さくし耐震性能に考慮するなど細部にわたり配慮した建物となっている。
 建物は昭和初期に見られた洋風建築の要素を取り入れたもので、日本建築学会が選ぶ「近代日本の名建築」にも選ばれているなど、その意匠は一定の評価を受けている。
 また、武道場(元講堂)には京都市の画家伊藤快彦(いとうよしひこ)氏作の震災時の惨状が描かれた油絵3枚が掲げられ、丹後震災を後世に伝える記念塔として貴重な建物であり、昭和初期の鉄筋コンクリート造の建物としても価値が高く平成17年3月10日、京都府指定文化財となった。

(京丹後市所有)

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